株式会社三和ドック

Industry: 各種船舶の修繕サービス、船舶の各種改造工事におけるエンジニアリング事業
Location: 広島県尾道市
Website: www.sanwadock.co.jp

株式会社三和ドックについて

世界一の修繕ドックを目指して。三和ドックは1961年の創業以来、一貫して船舶修繕のみに注力して参りました。祖業であり中核事業である内航船・近海船の修繕に加え、2016年には大型外航船も受け入れ可能なNo.7ドックを建設、外航船の修繕にも本格的に参入しました。長年の内航船・近海船の修繕事業で培ったクラフトマンシップをベースに、最先端の機械・設備・テクノロジーを組み合わせ、国際競争に打ち勝てる体制を整えています。「安く・早く・確実に」のモットーに更に磨きを掛け、より多くのお客様から選ばれる「世界一の修繕ドック」を目指しています。クラフトマンシップで仕事に臨み「海路平安」に貢献する。それが私たち三和ドックのポリシーです。

チャレンジ

ThinkDesign を導入する前、株式会社三和ドックはいくつかの課題を抱えていました。プラントや配管のレイアウトは 2D CAD 上で設計しており、設計検討に時間を要していました。さらに、船舶の修繕や改修プロジェクトでは、元の設計図とは異なることが多い既存の構造物を考慮した設計が必要となるため、複雑な技術的課題が生じます。 こうした状況下では効率的な作業が難しいため、同社は、実際の船舶構造の複雑な形状を扱いながら、既設品の移設や撤去を伴う改造設計を容易に実行できる CAD ソリューションの導入を検討することになりました。

ThinkDesign の導入効果

同社は、リバースエンジニアリングや船舶の改造プロジェクトに必要な サーフェスモデリング機能 と自由度の高い編集機能を持つ ThinkDesign を採用しました。 また、ThinkDesign は、製造や取付けに必要な最小限の情報を含む軽量なモデルの作成を可能にし、設計プロセス全体を通じて、高精度で直観的な操作を実現します。 さらに、プラント構造物、配管、機械設備を同時に扱うことが可能であり、複雑な形状の配管や自由曲面にも対応しています。 このような高度な機能を 費用対効果に優れた高効率で提供 することで、ThinkDesign は同社に対し、様々な設計要件に対応できる実用的なソリューションを提供しています。

リバースエンジニアリング

船舶の修繕および改造プロジェクトには、特有の課題があります。技術者は既存の船舶で作業を行わなければなりませんが、建造時の誤差や過去の修理、就航後の改造により、実態が当初の設計図とは異なることが多いためです。このような状況を正確に把握するため、同社ではリバースエンジニアリングを活用しています。例えば、より厳しい環境規制に対応するために必要な SOxスクラバーなどの改造工事において、この方法が用いられています。 船舶の構造物は、3D レーザースキャンを用いて船上で計測され、生成された点群データは 3D モデルに変換された後、ThinkDesign に取り込まれ、設計変更や製造準備に活用されます。これらのモデルには部品同士が面で接していない、ソリッドを構成する面が閉じていない部分が含まれていることが多々ありますが、ThinkDesignでは、そのようなモデルもソリッドモデリング環境でシェルとして一体化し、ソリッドと同様にそれらを移動・編集することができます。 ThinkDesign の特長の一つは、モデリングの自由度 です。モデル構造のフィーチャーに縛られないため、複雑な形状を扱う際にもより自由に作業できます。特に船体構造に見られる実物の歪みやばらつきに合わせた配管や、板厚、構造部品のモデリングには、このような自由度が極めて重要となります。

配管とサーフェスモデリング

配管の設計は、船舶の修繕・改造プロジェクトにおいて極めて重要なプロセスです。同社は、このような作業を効率するため、ThinkDesign のサーフェス機能を活用しています。 これらの機能により、船内の限られたスペース内で複雑な経路に沿った直線・曲線の配管を容易に設計できます。既存の構造物に合わせて配管を調整したり、配管フィッティングや周囲の部品と正確に連結したりすることが、新たな形状を設計し直すことなく実現可能です。 また、ThinkDesign には、複数境界を埋めるキャッピングコマンドやその他サーフェス機能が備わっています。これらの機能は、スキャンデータを取り扱う際に欠かせないものであり、後の設計開発に不可欠な正確で連続性を持つモデルを構築します。

ダイレクトモデリング

ThinkDesign のインタラクティブソリッドモデリングは、ThinkDesign で作成されたソリッドおよび、他のシステムからインポートされたソリッドの両方を自由に編集 できるため、元のパラメトリック履歴に縛られることなくモデルを修正することができます。この機能は、異なるシステムからインポートされた部品を調整したり、設計中に形状を素早く修正したりする必要がある船舶修繕において、特に有用です。 同社では、設計変更の際、インタラクティブモデリングの 面のオフセット コマンドを活用して型鋼の寸法や板厚を変更しています。これにより、モデルを作成し直すことなく、設計要件の変更に対応し、構造部品を修正することが可能になります。

ThinkDesign のおかげで、出来なかったことが出来るようになりました。船舶の修繕では、図面通りの構造はほとんどありません。どの船舶もそれぞれ異なり、船内の構造物には多くの場合、歪みやデータ不足が見られます。ThinkDesign を用いることで、このような複雑な曲面に対して直接設計作業を行い、実際の船舶の実態に合わせて短時間で対応することが可能になります。

松崎 拓也 氏 部長 設計部

ソリッドモデリング

同社では、インタラクティブな編集機能に加えて、ソリッドモデリング機能を活用して、配管に関連する鋼材部品の設計・修正を行っています。直線突き出しや直線スロットコマンドを用いて、現在の形状上で直接、突き出し、スロットを容易に作成できます。設計要件に合わせて鋼材を迅速に修正できるほか、既存の面を基準に補強部品や構造物を作成することも可能です。 これらのソリッドモデリング機能と柔軟なサーフェス機能を併用することで、同社は構造物や鋼材部品の設計・修正を高精度かつ効率的に行うことが可能です。

結論

同社は、ThinkDesign を導入したことで、設計効率と精度を大幅に向上させサーフェスベースの 3D モデリングとインタラクティブなソリッドモデリングを併せ持つ 多機能なツールを活用できるようになりました。
これにより、同社はリバースエンジニアリングデータをシームレスに組み込み、配管や構造物の修正を行い、あらゆる船舶に対して設計変更容易に実現可能となりました。
ThinkDesign の自由度の高いモデリング機能により、同社は 設計要件に迅速に対応し、プロセスを効率化し、正確な取付けと配置を可能にして、作業のやり直しを減らし、プロジェクトの納期を短縮しています。 結論として、同社は ThinkDesign の導入によりエンジニアリング能力を強化し、実用的かつ費用的効果の高いツールを手に入れました。これにより、同社は高品質な船舶修繕・改造工事を提供するとともに、自社の成長とグローバルな事業展開を支えています。船舶と海への情熱を原動力とし、クラフトマンシップで仕事に臨む三和ドックは、「世界一の修繕ドック」を目指し、「海路平安」に貢献しています。

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